秋の長雨とはよくいったもので、今年の秋はよく雨が降りましたね。
日照不足が申告で、野菜の値段が上昇傾向にあるようですよ。
困ったことですね。
秋と言えば連想するものはいろいろありますが、日本人にとっての『秋』と言えば、やっぱり紅葉のある景色ではないでしょうか。
春の桜と並んで、絶対に見に行きたい季節のイベントですよね。
これは個人的な見解ですが、こんな日本の秋の風景は、日本画にこそ合うテーマだと思うんですよ。
紅葉は、「燃えるような赤」と表現されますが、ただそれだけではない。
その後の散りゆく運命まで考え合わせると、その鮮やかさの中に憂いを帯びた哀愁のようなものが感じられると思いませんか?
そうすると、日本画の表現してくれる鮮やかでありながら、落ち着いた色合いこそピッタリだと思うんですよね。
僕だけですかね?
今は芸術の秋ということで「ダリ」も「ゴッホ」も「ゴーギャン」も観られますが、ここは一つ、僕の話に乗っかって日本画を観に行きましょうよ。
まずは、サントリー美術館で開催の「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展。
江戸時代の後期に活躍した鈴木其一の大回顧展です。
江戸琳派の祖・酒井抱一は有名ですが、その一番弟子である鈴木其一はいかがでしょうか?
あまり知られていないというのが正直なところではないでしょうか。
ただし、その才能は師をも上回るとさえ言われ、挑戦的で自由な作風は他に類をみないものです。
これを機会にぜひ、その才能に触れてみてください。
もう一点。
山種美術館で開催されている「速水御舟の全貌-日本画の破壊と創造-」展です。
40歳で早世した天才日本画家。
「梯子の頂上に登る勇気は貴い、更にそこから降りて来て、再び登り返す勇気を持つ者は更に貴い」と語り、新しい日本画の表現を目指し努力と挑戦を挑み続けたとのことです。
一度手に入れたものにしがみついていては進歩しないんですね。
そういえば、「現状維持は実質後退だ」と表現されている方もいました。
耳が痛いです。
以前サントリー美術館で開催されていて人気だった「宮川香山」の展覧会。
現在は増上寺の宝物展示室で開催されていますね。
日本画ではありませんが、陶芸も面白いですよ。
見逃した方は、ぜひどうぞ。
2016年は、日本画と言えば「伊藤若冲」の一年でした。
現在は神奈川県の岡田美術館で展覧会が開催されています。
足を伸ばせる方にはオススメですよ。
展覧会とあわせて楽しみなのが街中でのアートイベント。
アートの街 六本木では、「六本木アートナイト2016」が10/21(金)~23(日)に開催されます。
美術館の特別割引があったり、イベントがあったり。
街中でアートを感じられる機会なので行ってみたいですね。
横浜でも、「黄金町バザール」というイベントが開催されています。
こちらは11/6(日)まで時間がありますので時間の調整ができそうです。
個人的にオススメなのが、フジテレビの「アーホ!」という番組。
アート関連のTV番組では「美の巨人たち」や「日曜美術館」という番組がありますが、「アーホ!」はこれらのような『お行儀の良い』アートではありません。
タイトルの通り、アートでアホな芸術作品をツッコミ倒して、アートをわかりやすく紹介してくれる番組です。
次回は10/18(火) 24:25~24:55の放送です(全4回中2回目)。
発想の面白さに気づかせてくれますよ。
すっかり涼しくなり、活動しやすくなりました。
のんびり街歩きをしながら、休日を楽しみませんか。
TAKU
【今週末オススメの展覧会情報】
・鈴木其一 江戸琳派の旗手
https://artue.jp/events/13179
サントリー美術館【東京都】
2016年09月10日~2016年10月30日
・速水御舟の全貌-日本画の創造と破壊-
https://artue.jp/events/13175
山種美術館【東京都】
2016年10月08日~2016年12月04日
・宮川香山展 - 驚異の明治陶芸
https://artue.jp/events/13180
増上寺宝物展示室【東京都】
2016年09月10日~2016年12月25日
・若冲と蕪村 江戸時代の画家たち
https://artue.jp/events/12648
岡田美術館【神奈川県】
2016年09月05日~2016年12月18日
