東京都現代美術館が2016年5月30日(月)から長期休館になるのはご存じでしょうか?
現代アートの展覧会を数多く開催し、コレクションも5,000点程ありこの美術館に行けば話題の現代アートに触れられる、という美術館です。
この美術館と私の出会いは、チーフキュレーターの長谷川祐子さんがNHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』に出演されていて、長谷川さんのつくる展覧会を見たくて足を運んだのが始まりです。
私にとっては新しい現代アートとの出会いの場であり、とても大切な場所です。
そんな東京都現代美術館で長期休館前に開催されている3つの展覧会をご紹介します。
1.ピクサー展
「トイ・ストーリー」や「ファインディング・ニモ」など、人気作品を世界に送り出しているピクサー。
ピクサーのアーティストやデザイナーが作成したパステル画やドローイング、彫刻、短編映画作品まで見ることができる展覧会です。
土曜日の日中に行くとチケット待ち10分、入場まで30分とかなりの人気ぶりでした。
混雑が予想されますので、チケットはコンビニで購入し、土曜日の夕方18時以降に見に行くと比較的スムーズに見ることが出来ると思います
(土曜日は20時まで開館)。
グッズもかわいく、何を買おうか目移りします。
『モンスターズ・インク』のサリーとマイクと一緒に写真撮影できる場所もあるのでピクサーをたくさん味わえる展覧会となっています。
2.キセイのセイキ
この展覧会は、芸術表現の環境の向上を目指して実験的な取り組みを展開するアーティスト組織「ARTISTS’ GUILD(アーティスツ・ギルド)」と協働企画されています。
この展覧会は、この時代の表現と社会のありように対してさまざまな問いを投げかけています。
戦争や歴史、社会問題などにまつわる作品が展示されており、一部過激な表現もありました。
ただ、こういうものが規制ということで人々の目に触れずにきた事実がある、ということを目の当たりにしました。
私が一番印象的だったのは報道カメラマン横田徹さんの「WAR(不完全版)」です。
紛争などの現場をおさめたドキュメンタリー映像ですが、中学生用と高校生用の2つの展示が用意されています。中学生用では規制されて見ることができない映像が高校生側では見ることができる、という仕掛けになっています。
その中学生への規制の一部を紹介すると、
・人間の死体→ショッキングなため好ましくない
・血を流している人→ショッキングなため好ましくない
・投石のシーン→マネを助長するから好ましくない などなど。
年代によって色々な規制がかかっており、それが本当によいのか?
真実はどこにあるのか?
と考えさせられる作品でした。
こちらはチケット売り場の列がピクサー展と分かれているので入場・鑑賞は快適です。
3.コレクション・オンゴーイング
東京都現代美術館のコレクション展です。
アンディ・ウォーホルや吉岡徳仁さんの紙の椅子、ヤノベケンジさんや宮島達男さんの作品など有名現代アーティストの作品が展示されています。
現代アートのコレクションとして良い作品が多いので、是非見納めに行くのはいかがでしょうか?
私はヤノベケンジさんの作品にこの美術館で始めて出会い、その出会いのきっかけになった作品が今回展示されていたので、思い出深く眺めていました。
ピクサー展やキセイノセイキのチケットでコレクション展を見ることができるので、ぜひ鑑賞してはいかがでしょうか?
最後に、東京都現代美術館の最寄り駅である清澄白河周辺にはブルーボトルコーヒーをはじめおしゃれなカフェがたくさんあります。
美術館後にまったりとお茶をして余韻にひたるのも良いですね。
IKU
【今週末オススメの展覧会情報】
・スタジオ設立30周年記念 ピクサー展
https://artue.jp/events/8686
東京都現代美術館 【東京都】
2016年03月05日~2016年05月29日
・MOTアニュアル2016 キセイノセイキ
https://artue.jp/events/8691
東京都現代美術館 【東京都】
2016年03月05日~2016年05月29日
・コレクション・オンゴーイング
https://artue.jp/events/8896
東京都現代美術館 【東京都】
2016年03月05日~2016年05月29日
・六本木クロッシング2016展: 僕の身体(からだ)、あなたの声
https://artue.jp/events/9443
森美術館 (MAM) 【東京都】
2016年03月26日~2016年07月10日
※5月末をもって長期休館に入るのは「東京都現代美術館」のみです。
