先日、「ジャガイモの写真が1億3千万円」というニュースを見ました。
So @ajs interviewed the photographer who sold this picture of a potato for 1m Euro https://t.co/YoqLEpjk8V pic.twitter.com/EQB19aLdw1
— Matt Rosoff (@MattRosoff) 2016, 1月 20
有名な写真家 ケヴィン・アボッシュ氏の作品だということらしいのですが、当初は正直「なんで?」と思いました。
しかし、よくよく見てみると「解釈の仕方によっては、あるかも」と思うようになりました。
その辺の解釈はメルマガ編集後記で。
さて、春の卒業・入学・観光・お花見シーズンになると、みなさん写真を撮る機会も増えますよね。
写真を整理するためアルバムを開いた際に、子供時代の写真を見つけ、懐かしい思い出、楽しい思い出に浸ることもあるでしょう。
現代の私たちは、写真があるためにいつでも過去の懐かしい光景を他者と視覚的に共有できます。
では、写真が無かった、もしくは、一般的では無かった時代の人々は、他者と視覚による思い出やイメージの共有はできなかったのでしょうか?
違うんですね。
意外と、お手軽に視覚的なイメージの共有ができていたんですね。
それが、浮世絵なんです。
「どこそこのお店の看板娘がかわいい」(江戸の街は、参勤交代で地方から単身赴任ででてきた武士が多く、女性が少ない男ばかりの街だったようですよ)とか、「あの歌舞伎役者が格好いい」とか、「どこそこの地方には、こんな絶景がある」という、今であれば写真で見せるものを浮世絵で伝えていたんですよね。
そういった意味で、現在では芸術品として扱われる浮世絵も、もっと身近な生活の一部だったようです。
だからこそ、特別な景色ばかりでなく、何気ない町並みや日常生活のワンシーンが浮世絵として残っているんですね。
現在、東京都内各地で浮世絵関連の展覧会がいくつか開催されています。
江戸時代の、当時の普通の人々の日常が垣間みられる貴重な資料です。
今とどれだけ違うのか、逆に、物質的に豊かになったとしても、人間の本質って変わらないんだな、と実感できるポイントを探してみてもおもしろそうですね。
個人的には、勝川春章の「美人画」、興味があります。
また、中村屋サロン美術館では、展覧会の内容に則した「新宿町歩きツアー」もあるようです。
ブラタモリ的に、現在と過去、2つの新宿を同時に体感してみてはいかがでしょうか。
近々、私もジャガイモの写真に挑戦してみたいと思います。
作品の発表はブログの方で。
ご希望の方には、販売もいたしますよ(笑)
TAKU
【今週末オススメの展覧会情報】
・生誕290年記念勝川春章と肉筆美人画-<みやび>の女性像
https://artue.jp/events/8154
出光美術館【東京都】
2016年02月20日~2016年03月27日
・国芳イズム-歌川国芳とその系脈 武蔵野の洋画家 悳俊彦コレクション
https://artue.jp/events/8019
練馬区立美術館【東京都】
2016年02月19日~2016年04月10日
・隅田川をめぐる文化と産業 – 浮世絵と写真でみる江戸・東京 –
https://artue.jp/events/6964
たばこと塩の博物館【東京都】
2016年01月05日~2016年03月21日
・浮世絵・水彩画に見る 新宿風景展 江戸から昭和まで
https://artue.jp/events/8542
中村屋サロン美術館【東京都】
2016年01月16日~2016年03月13日
