申年は騒ぐ

2016年の経済活動が本格的に始まり、なかなか波乱含みの展開が続いていますね。
投資の世界では、「申年は騒ぐ」といって、株式相場等大きく動くようです。
実際、ここ数日は中国の経済成長率の鈍化や、石油価格の暴落で世界の株式市場が大きく動きました。

経済界の景気はどうなるか、私には分かりませんが、アートの展覧会は1月に相応しく、大規模な展覧会がいくつも景気よく開催されていますよ。

【今週末オススメの展覧会情報】

1.ボッティチェリ展
http://artue.jp/events/7210
東京都美術館【東京都】
2016年01月16日~2016年04月03日

ボッティチェリ展
ボッティチェリ展

言わずと知れた、イタリア・ルネサンス期の巨匠、ボッティチェリ。
意外なことに、今回の規模での本格的な回顧展は日本では初めてとのこと。
ボッティチェリの作品は、板に描かれたものが多く、繊細であるために、まとまった数を日本に持ってくることはできなかったとのことです。
それが、今回はフィレンツェをはじめとして、世界各地から集められたボッティチェリの作品20点以上が東京で見られるとのことです。

彼の表現する世界は、代表作「プリマヴェーラ」や「ヴィーナスの誕生」に見られる華やか、かつ、官能的な世界ですね。
今回の展覧会では、どのような世界が見られるのでしょうか?
楽しみです。

2.「フェルメールとレンブラント -17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち-」展
http://artue.jp/events/7595
森アーツセンターギャラリー【東京都】
2016年01月14日~2016年03月31日

「フェルメールとレンブラント - 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち - 」展
「フェルメールとレンブラント – 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち – 」展

ルネサンス期のアートの中心がイタリアであり、その巨匠がボッティチェリであるならば、17世紀のアートの中心はオランダであり、そこでの巨匠といえば、フェルメール、レンブラントと言っても過言ではないでしょう。

フェルメール作品の特徴は光の捉え方。
世界で初めて光の粒を捉え、絵画として表現したのがフェルメールなんですね。
室内の窓辺の光景を数多く描いたのは、自分オリジナルのその技を見せつけたかったからなのかもしれませんね。
後は、青。ラピスラズリを原料としたウルトラマリンブルーの鮮やかさを是非目に焼き付けておきたいですね。
代表作は「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの娘)」

そして、レンブラントも光と影をうまく表現した画家です。
代表作は「夜警」。

その他、同時代のオランダで活躍した画家たちの作品が一同に見られる展覧会です。

3.「自然と都市-印象派からエコール・ド・パリまで-」展
http://artue.jp/events/3616
ポーラ美術館【神奈川県】
2015年10月03日~2016年03月13日

「自然と都市 - 印象派からエコール・ド・パリまで - 」展
「自然と都市 – 印象派からエコール・ド・パリまで – 」展

西洋絵画は、宗教画に端を発し、主に人物に焦点をあて発展してきました。
しかしながら、19世紀後半にフランスから起こった芸術運動では、新たに印象派というジャンルが生まれ、人物だけではなく、風景の中に人物を捉える新たな表現の仕方が取り入れられました。

今回の展覧会は、自然と都市の風景を描いた作品から、新しい美術表現方法を模索した画家たちの思いを明らかにする展覧会です。

4.ヘレン・シャルフベック「魂のまなざし」
http://artue.jp/events/7026
神奈川県立近代美術館 葉山【神奈川県】
2016年01月10日~2016年03月27日

ヘレン・シャルフベック 「魂のまなざし」
ヘレン・シャルフベック 「魂のまなざし」

『ヘレン・シャルフベック』(1862-1946)
フィンランド、ヘルシンキ生まれ。

日本ではあまり知られていないが、フィンランドを代表する女流画家。
1989年のパリ万博で銅メダルを獲得した「快復期」は、フィンランドの国宝級名画。
( http://www.sankei.com/life/news/150614/lif1506140028-n1.html )
体にハンデを負いながらも、貪欲に新しい表現を追い求めた強い女性が見つめた世界はどんなものだったのか。
その魂のまなざしの先にあるものを共有できたのならば、何か新しい世界が広がるかもしれませんね。

葉山まで足をのばしてでも見に行きたい展覧会です。

今回ご紹介した展覧会は3月後半まで開催されているものが多いのですが、評価の高い展覧会は後半になるほど駆け込みで見に行く方が増える傾向にあります。
寒い時期ではありますが、1月、2月に行っておくのがオススメです。

TAKU


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